Y.

BLOG

パーソナルカラーにも骨格にも顔タイプにもとらわれる必要なんてない

率直に言って、自分が着たい洋服を自由に選べる人は、パーソナルカラーや骨格タイプにとらわれる必要はないと思います。

なぜなら自分のファッションスタイルが確立していて、それに伴ったカラーや素材・形・テイスト・バランスがマッチした洋服を理屈抜きで感覚的に選ぶことができて、そもそもイメージコンサルタントに頼るようなタイプの人ではないから。

それにそういう人ほど似合うシルエットやカラーを直感で判断できるのでアイテム選びに迷いがなく、たとえパーソナルカラーや骨格タイプを知らなくても統一感のあるアイテムが揃っているので、クローゼットを見れば、その人の好みのスタイルがほぼ把握できるというわけです。

このようにパーソナルカラーや骨格タイプの観点から洋服を選ばない人または選んでこなかった人が、診断結果に惑わされるくらいなら正直知らない方が良いし、第三者の意見に感化されることはあっても他人に頼るようなタイプでもないから、そうまでして知る必要はないという、私個人の見解です。

パーソナルカラーや骨格診断と同様、最近の日本のイメージコンサルタントで主流になりつつある「顔タイプ診断」でも、ボディカラーや体型・顔の特徴にマッチしたカラーやファッションが分かって良かった!と言う人もいれば、自分の好みとは少し違ったり、診断結果にとらわれ過ぎて、結果的に選択範囲を狭めたファッションやヘアメイクしか楽しめなくなった、なんて話も聞きます。

例えば、フェミニンな顔タイプの人は繊細で女性的なファッションがマッチしますが、該当する人全員がそのようなスタイルが好みかといえばそうとは限らず、COMME des GARCONSやYohji Yamamotoのようなモードファッションや、柄やカラーを大胆に組み合わせた個性的なファッションが好きだったり、しっかりとした骨格の女性でフリルやチュールなどのガーリーテイストのファッションが好きなんてパターンも十分あり得る。

実際私が以前働いていた会社にもこのような人が数人いて、共通して言えるのは、骨格や顔の特徴は二の次で、自分の「個性」や「好き」を優先的に反映させたファッションやメイクを通して独自の世界観を表現するのが好きな人でした。

つまりパーソナルカラーでも骨格でも顔タイプでも、人によっては、本人が持つ特徴や好みと診断結果が完全一致するとは限らない、ということです。

確かに顔タイプ診断のように、顔の特徴を分析をすることは似合う洋服を導き出す重要なポイントになるので、パーソナルカラーや骨格診断のようにニーズがあるのも納得ですが、大切なのは「好み」「マインドエイジ」「その人らしさ(パーソナリティ)」といった内面的要素や、役職や職種などの社会的側面も考慮した上で、その人のライフスタイルやライフステージに合わせた最適な提案ができるかだと思います。

診断結果に沿ったテンプレート型の回答をするだけではネットの簡易診断と何ら変わらないし、「またこの人にお願いしよう!」と思われるような、次に繋がる仕事が出来るコンサルタントと言えるか正直疑問です。

またパーソナルカラーについて言えば、「イエローベースだと思っていたら実はブルーベースだった!」「ブルーベースだと思っていたらイエローベースだった!」というような、ご自身の持つ特徴と認識にズレ(相違)のある方が一定数存在するので、そういう方には“なぜ認識にズレがあるのか”をお伝えするようにしています。

コンサルティングにおいても、お客様のイメージを損なうようなこと(辞めた方が良いこと)は明確にお伝えしますが、「暖色系のカラーはOKだけど、寒色系のカラーは絶対NG!」「あなたは〇〇しか似合いません!」というような、押し付けや決め付けとも取れる強制的な表現はしません。

例えば私の場合、ブルーベース肌なのでオレンジは似合いませんが、“オレンジの洋服が欲しい!”と思ったら、アイテムはボトムスを選んで、一番影響を受けやすい顔からカラーを離します。もしトップスやコート・ジャケットなら、インナーやストールをブルーベースのカラーにして、顔とトップスの間に挟んで色を調和させます。カラー以外でも、視線をズラす(集める)という観点でトップスに柄を持ってくるなど、好きなカラーと似合うカラーに相違があったとしても、工夫次第でコーディネートできるからです。

繰り返しますが、これはあくまでも「ファッションスタイルが確立していて、自分で洋服を選ぶことが出来る人」の話で、パーソナルカラーも骨格も顔タイプも、タイプを把握した上でそれをどう取り入れるかはその人次第。

パーソナルカラーのメリットは、その人の魅力を最大限に引き出すこと、コーディネートされたワードローブを持つことが出来ること、コストセービングです。

似合わないカラーやトーンの認識があるだけでも取捨選択がしやすくなるし、洋服を選ぶのが苦手な人にとっては良い指針になります。

ファッション、メイク、相手や気分など、シチュエーションに応じて楽しく取り入れてもらえればベストです!

 

Translate »